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チョウショウ　シキョウ
　　
　劉璋配下の参謀、政治家。直属の補佐官を務める。後に劉備と内通し、反逆の手助けをする。やがて発覚し、劉璋に殺害される。

・益州の蜀郡出身。劉璋に仕え、別駕従事（補佐官の筆頭）となる。
・生まれつき小男で、勝手気ままに振る舞い、品行を整えず。しかし、識見と判断力を有したという。

・曹操が華北を平定する。劉璋は立て続けに使者を送り、関係を構築する。やがて、張松が使者となる。曹操は既に荊州の平定を終え、益州の助力をあまり要しない。結果、張松は冷淡に扱われ、腹を立てる。（「三国志演義」では、張松はしきりに挑発的な言葉を吐く。これは、史書にはない。）
・一方、楊修（曹操の謀臣）は張松を高く評価。語り合ったあと、曹操が編纂した兵法書を見せてみる。張松は宴の間に通覧し、楊修の前で全て暗誦し、更に感嘆させる。（これらは、「三国志演義」の記述と同様。）

・劉璋の元に帰還すると、曹操との絶交を主張。続いて、劉備（当時荊州牧）との同盟を説く。「曹操の軍は元々強力でして、もし漢中を取って物資を手に入れたら、我々はもう対抗できません。一方、劉備は劉璋様の一族で、曹操の仇敵です。彼が漢中を併呑すれば、我々はこれと協力し、曹操を防ぐことが可能です。」（実際は、劉備に益州を取らせる算段。内心、劉璋を見限っている。）劉璋は、張松の言葉に同意する。


・劉備の元へ出向き、会見する。後には、法正が劉備と会見。劉備はいずれに対しても、恩情を込めながら、心から歓待する。張松らは益州の軍備、地形を詳しく説明し、地面に地図を描いて説明する。（軍略に長けていたことが窺える。）

・劉備は劉璋と会見後、益州北部に駐屯する。やがて、劉璋に書簡を送付。「荊州の救援に行く」ことを口実とし、兵と物資を借りようとする。張松は、劉備と法正に手紙を送り、「何故、益州を放置して去るのですか」と述べる。張粛（張松の兄）がその事実を知り、劉璋に密告する。劉璋は張松を誅殺し、劉備との間に亀裂が入る。
・独立した伝記はない。

法正　黄権　張任

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