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コーエー1~3
 コーエーの「三國志」シリーズは、小説「三国志演義」を原作とする。また、正史(歴史書)の要素も、ある程度盛り込んでいる。(なお、「コーエー」は昔は「光栄」。)また、各作品、最初にPC版が発売。その後、他機種に移植という形。

 当サイトでは、1~12をレビューする。(最新作は14。)
 評価は100段階。あくまで、大まかな評価。(ゲームにはそもそも、自分なりの遊び方がある。どの作品も、プレイの仕方次第だろう。)


三國志1
(85年)  <評価>65点

・ゲームの流れ
 まず、人材をかき集める。次に、都市の生産力を上げ、同時に軍備を整える。最後に敵の都市を攻略。新たに入手した都市で、同様のことを行う。
 また、空白都市(どの群雄にも属さず、直ちに制圧できる)の存在を見据え、戦略を考える。あと、敵にしたくない国と外交し、友好度を上げる。


・都市データ
 「土地の価値」と「民忠誠度」が重要。いずれも、生産力に直結する。また、後者が低いと、住民反乱が起きる。
 また、米の相場や、鉄を産するかどうかも重要。後者は商人と取引する際、武器を買えるか否かに関わる。(なお、武器に種類はなし。「武器を買う」コマンドを実行→各武将(各軍)の「武装度」が一括アップ。)


・画面、音楽
 メイン画面は黒が基調。音楽は格調が高い。いずれも、古代中国の雰囲気をよく醸し出す。
 また、顔グラも凝っている。(FC版、PC版で少し違うが、自分がプレイしたのは前者。)個人的には袁紹、魯粛、伊籍、文醜、黄祖などが印象にある。


・主なコマンド
<戦略レベル>
 人材捜索:在野の武将を探す。
 人材登用:在野から登用。他国から引き抜き。
     (手段は三択。金、名馬、自ら説得)
 開発:土地の価値を上げる。
 商人:米の売買、武装度強化。
 施し:民に米を与え、民忠誠度アップ。
    武将に金(きん)を与え、忠誠度アップ。
    武将に書物を与え、知力アップ。
 輸送:金・米を他の都市に輸送する。
    途中で奪われる可能性あり。
 外交交渉:米を借りる、友好度を上げる
     (後者は三択。同盟、姻戚、贈り物)     
※なお、コマンドの実行は月単位。また、都市ごと、コマンドを一つだけ選ぶ。

<戦術レベル>
 一斉攻撃:複数のマスから同時攻撃。
      効果は自軍の被害減少。
 火計:一マスに火をかける。
    風向きに従い、拡散していく。
    火が点いたら、退避しないと全滅。
 散開:一マスの部隊を二マスに展開。
    これにより、一斉攻撃できる。
※なお、各軍の機動力(一ターンに何マス進めるか)が重要。武装度が高いと機動力が下がる。また、兵糧があるマスを取られたら、その場で全軍敗退となる。他に重要なのは地形。城が一番守備力が高い。


・武将の能力
 まず、「知力」「武力」「カリスマ」。更に、「年齢」「身体」「運勢」「経験」。そして「忠誠度」。

 「知力」は書物を与えれば上がる。知力90以上の武将は自動的に軍師となり、コマンドを選択するごとに助言をする。(昔プレイしたとき、伊籍、沮授、許収などに書物を与え、軍師にした記憶がある。)助言の中で重要なのは、人材登用に関する予測(成功するか否か)。
 「カリスマ」は人材登用、外交交渉などに影響する。また、「年齢」「身体」はいつ死去するかに関係。
 「忠誠度」は言うまでもなく、主君にどれだけ忠誠を誓っているか。他国の武将を引き抜く際、忠誠度が低ければ、簡単に成功する。また、高くても、引き抜ける場合がある。(例えば顔良、文醜に「名馬」を送ると、あっさり引き抜けた。)
 あと、水軍のありなし。武将能力の画面に「すいぐん」という表示があれば、戦場において、少ない機動力で河川に入れる。

 なお、個々の武将データを見ていくと、原作(「三国志演義」や「正史三国志」)に沿わないものが多い。かなりでたらめ。一部の武将は、サイコロで決めたのではないか、と思わせるレベルだった。代表的なのは郭図(袁紹の幕僚)。知力43、武力90。知力と武力を入れ替えるべき。(その上で、知力をマイナス10すべき。)あと、君主の武力が概ね高い。


・軍師の助言
 コマンドを実行する際、成否の予測などする。人材登用などの際、かなり役に立つ。しかしコマンドによっては、ただ不毛な言葉が返ってくる。
 例えば訓練コマンド(兵の訓練)を選ぶと、「ほかにすることはないのですか」。違和感の残る台詞。
 また、他国を攻めるコマンドを選ぶと、唐突に「なにをぐずぐずしておられるのです」と来る。場合によっては、「てきはきょうだいですぞ」と言われる。この「きょうだい」はてっきり「兄弟」かと思っていた。「同盟も婚姻もした覚えはない」と思った記憶がある。最近になって、「強大」だと知った。


・メッセージ
 主に、家臣のセリフという形を取る。例えば、人材の登用に成功したとき、「じんとくのなせるわざといえましょう」。いかにも古代中国っぽい。(しかし子供の頃、「じんとく(人徳)」の意味が分からなかった。)また、住民反乱が起こったとき、「ひどいせいじをするからです」。


・総評
 よく考えられた作品だと思う。一作目でありながら、本質的なことは大体盛り込まれている。人材捜索などは、ひたすらワクワクした。加えてセリフ、メッセージの独自性が強い。
 今やると流石に物足りないが、当時なら80点以上。また、シンプルではあるが、自由度が高く、遊び甲斐はあるだろう。



三國志2
(89年)  <評価>68点

 まず操作性が向上。ボタンが効果的に配置され、直観的に捉えやすい。但し、前作の方が雰囲気はあった。
 大きな違いとして、月ごと実行できるコマンドの数。前作では一都市に付き、一つのコマンドのみ。当作品では、全武将を使い切るまで。これにより、人材活用の重要性が増した。
 また、計略コマンドが登場。まず、「二虎競食」、「駆虎呑狼」。前者は、敵国同士の仲を裂く。後者は、敵国の太守をそそのかし、君主として独立させる。また、「敵中作敵」、「埋伏の毒」。前者は、他国の武将を手なずける。後者は、敵の都市に味方武将を送り込む。いずれの場合も、戦争の際こちらに寝返る。他には「偽書疑心」。敵国の武将に偽書を送り、忠誠度を下げる。
 あと、「臨時」コマンドにより、臨時の取り立てができる。当然、民の忠誠度が下がる。


 また、援軍を送れるようになり、戦略の幅が広がった。例えば、わざとある都市を手薄にして、敵に攻めさせる→一か月持ちこたえ、次の月に援軍を送り、敵を挟み撃ちにする。こういう手が使える。
 戦場では、「誘導」コマンドが追加。隣接する敵部隊に仕掛け、自部隊を移動させると、敵部隊が付いてくる。また、伏兵機能が追加。森などに入ると、自動的に伏兵。敵部隊が隣を通ると、自動的に攻撃する。あと、「火計」では敵兵を減らすが、前作とは異なり、一度に全滅させることはない。なお、「散開」コマンドはなくなった。また、前作同様、野戦、攻城戦一体。
 あと、外交コマンドには「共同」がある。他国の領地を攻める際、同時に攻め込んでくれる。(但し、約束を破られることもある。)また、同盟しておけば、他国に攻められた際、援軍を求めることができる。


 武将パラメータには、マスクデータとして、義理、相性、野望などが追加。忠誠度が高くても、あっさり裏切ったり、独立したりする。
 なお、武将データは、大幅に改善された。大きな違和感があったのは、李典、楽進、于禁、曹豹、高順くらい。あと、君主の武力は相変わらず高い。
 また、自分で作った武将を「新君主」としてプレイできる。

 総じて、前作に比べ、娯楽性がアップ。「三国志演義」の世界を、忠実にゲーム化した感じ。とにかくゲーム性が高く、今プレイしても十分楽しめる。
 アイテム(書物、剣、玉璽など)も登場し、それぞれ知力、武力、魅力を上げる。(なお、書物は3種類、剣は4種類。)また、戦略実行中の画面(地図画面)では、密書を運ぶ馬が飛び交う。(自国の領土を通ると、一定の確率で捕らえる。釈放すると、国の信用度が上がる。)
 あと、辺境地域(西端、南端)のBGMが凝っている。通常画面と戦場、いずれも印象に残る曲(後者は前者のアレンジ)。



三國志3
(92年)  <評価>73点

 領地が城単位となり、各城は経路によって繋がれる。(前作まではエリア単位。)
 税収は1月、7月の二度。1月は金(きん)、7月は米。また、税率の設定もできる(民の忠誠度に直結)。
 また、「土地」コマンドにより、未開地を開発できる。「耕作」コマンドで、その地の耕作率を上げる。開発・耕作された土地からの収穫が、基本の収穫量に付加される。(開発しても、耕作しなければ、その地からの収穫はない。また、耕作率が高くても、開発済の土地が少なければ、当然収穫は乏しい。)なお、耕作率は収穫後0に戻る。(0のままだと、開発した土地からの収穫はない。)
 他に、「治水」コマンドがある。洪水を防止すると同時に、「灌漑」値が上がり、収穫量が増える。また、「商業」コマンドにより、民間に投資できる。これにより、1月の税収が増える。

 あと、特殊なコマンドとして、「放浪」がある(君主のみ実行可)。その際、連れていく配下武将を選択できる(何人でも可)。放浪中使えるコマンドは「情報」、「移動」、「挙兵」。(「移動」では、任意の隣接都市に移動可。また、「挙兵」は空白都市でのみ実行できる。)


 また、城と城の間には、野戦場が存在する場合がある。城を攻めた際、敵が迎撃を選んだら、まず野戦場で対峙となる。これに勝利すると、そこは自国の物となる。(次から、城を即攻めることができる。)
 戦場では、部隊が森などに入った場合、伏兵するか否か選択できる。また、伏兵中に敵部隊が通りかかった際、攻撃するか否かを選べる。これらにより、多様な戦術が取れる。また、計略として「同士」(同士討ちさせる)、「偽令」(敵部隊の動きを止める)などが追加。また、騎兵、弓隊など兵科も導入。あと、昼、夜、霧によって、視界が変化する。なお、「誘導」コマンドはなくなった。


 人事では、武将の身分を「軍師」「将軍」「文官」「武官」に分ける。身分により、実行できるコマンドが限られる。また、武将能力には「政治」、「陸指」(陸戦指揮能力)、「水指」(水戦指揮能力)が新たに追加。
 武将データは概ね違和感ないが、于禁、高順が過小気味。また、郭嘉は知力80、政治97だが、逆が妥当。あと、君主の武力が相変わらず高め。なお、新武将を自由に作成できる。
 全体として、バランスの取れた作品。「三国志演義」の世界を、前作以上にシミュレートできる。また、前作に比べ、雰囲気が洗練されている。






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